2007年8月2日(木)恵比寿天窓switchにて 「作詞家 前田たかひろさん プロデュースライブ」を行いました。

前回、初めて挑戦した「ドラマ仕立てのライブ」の成功のもと、今後のライブはこのカタチをさらに追求し作り上げていこうということになりました。
プライベートなmcは一切入れず、曲紹介も入れず。1曲目から最後の曲までがひとつの物語として構成され、曲間はすべて「セリフ」で繋がっていきます。
前田たかひろ監督によって、この日の公演のためだけに書き下ろされた台本。
さらに世界観をアップさせるため、ライブ内容の打ち合わせ、台本の読み合わせ、練習をし、シンセに川又さんをお迎えし、リハーサルを何度も重ねました。

ウタに関しては、さらに安定した歌唱力をつけるため、基礎練習を何度も重ね、勢いだけに頼らず、抑揚をつけ、ウタによりハッキリとした意思を持てるよう、ハードな表現とソフトな表現とを出せるように指導を受け、レッスンを重ねました。


また「歌う」こと以外にセリフを「演じる」ことのおもしろさと難しさ。「演じる」ことはわたしにとって「歌う」ことと似ています。セリフはメロディーがないだけ。歌詞と同じで、主人公の愛情や寂寥感。すべての感情が詰まっています。
また臨場感や説得力を出すため、セリフの抑揚・スピード・視線など。たくさんの指導を受けました。曲間を演じることで、曲に入ると感情がスライドし、より楽曲の世界、台本が持つそれぞれの時空の中へ入り込みやすくなるのです。セリフはウタと同様にとても重要な役割を持っています。
このセリフは女性から男性へ向けてある言葉ですが、女性の方なら同性として感じていただける気持ちがあると信じ、まだ男性には主人公の繊細な気持ちを受け取ってもらいたいと思い、客席に来てくださった方のみなさんの顔を見ながらセリフを演じました。

さらにキーボードの川又さんには全曲、そして全セリフのBGMまでを演奏していただき 全体の雰囲気、世界観をアップさせました。


さぁ。開演の時間です。暗い照明のなか、川又さんと舞台に上がり、わたしはピアノの位置ではなく、初めてセンターの背の高い椅子へ腰掛け、スタンバイしました。
アカペラでの歌いだし。マイナー16ビートの曲です。

途中からグルーブ感を出したエレピでの伴奏。ピアノ弾き語りではないアレンジです。恋人と別れてしまった直後の気持ちを歌った曲。別れたかったのか、別れたくなかったのか、どうしたかったのか。時間が経っていないために動揺して落ち着かない気持ちを歌った曲です。
「わたしは海が嫌いな子だったの(略)
でもあなたに出逢ってしまったから…(略)」

(BGMはシンセパッドの音で 青い海を連想し、穏やかに流れる波が見えるようです)。
イントロなし。サビからの歌いだし。メジャー16ビート曲です。 恋人との恋がはじまっていく様子。迷いや理由、ためらい、いろんなことを気にしながらも恋に落ちていく。恋人のいる世界を海に、主人公を海に沈んでいくビー玉にたとえ、恋人のもとへまっすぐ沈んでいく情景を歌った曲です。
(去年、デモテープをレコーディングした際にピアノを弾いてくださった松田真人さんのオケを使いました。)
「こうなるってきっと分かってたよね…(略)
あなたはわたしにとっての誰で わたしにとってのあなたは誰なんだろうって…(略)」
(BGMはシンセパッドの音で、それまで明るかった世界から徐々に静かさを秘め始めます)

はじまってしまった恋。幸せとうしろめたさとが交差する気持ちを歌った曲です。
短めのマイナー曲。1コーラス目はそれまでの世界観からグっと静かに落とすためにピアノのみの弾き語りから始めました。2コーラス目からスタッカートで弦の音が加わります。
熱く燃え上がる二人。セリフを挟まず2曲続けて歌う次の曲は、情熱的な気持ちを歌った曲です。マイナー曲。ロックバラード。
歌詞もメロディーも後半になりどんどん盛り上がっていきます。メロディーも最後のブロックはサビをさらに押し上げるように作曲しました。
ピアノ弾き語りに弦の音が入り、重厚に情熱的に熱くドマチックに盛り上がっていきます。
「あなたがいなくなったらいいなぁって思うことがあったよ…(略)」(BGMは弦の音でディープな世界観へ移っていきます)

恋人がもしいなくなったとしたら、あきらめられるのだろうか。でもあなたを好きで仕方がない…。別れたほうがいいのか、恋に悩み、どうしたらいいのか思いの整理がつかず、うつろになったり泣いたり笑ったり、気持ちのふり幅が一番大きな曲です。
メロディーが持つメジャーバラード感と異なる歌詞の世界観がピッタリ重なり、よりリアルな1曲に仕上がっています。主人公の揺れながらも素直な気持ちが書かれています。
弾き語りにオルガンの音が加わり、リズム感を出し盛り上がっていきます。
「シアワセとフシアワセを数え上げたらどっちが多いのかなぁ。(略)」
(BGMはオルガンの音でより深刻度を増していきます)

長めのmcのあと
新曲です。恋人を忘れる決意を歌った曲です。これでいいのか分からないけど、いろんなことを数えながら別れることを決めます。
マイナー曲。あえて歌い上げない低音と中音のみでメロディーを書きました。大きく分けてメロディーは2つしかありません。大きく流れる部分と小刻みに譜割りを細かくした部分とメリハリをつけました。歌謡曲テイストたっぷりの新曲です。 厚みのあるピアノにオルガンの音が加わり、世界観をアップします。
「あなたにさよならって言ってから何年がすぎた?(略) 逢いたいよ…ものすごく逢いたい…(略)
 あなたがいないと、千年悲しい…」
(BGMは弦の音で最後の曲へ一層深みを増していきます)
最後の曲です。何年経っても恋人のことを思う気持ち。ここで初めて、現在の時空に戻ります。今の主人公の本当の気持ちを歌い上げます。別れたけど忘れられない、もう一度会いたい、ずっと秘めた熱い思いが一気に溢れ出す曲です。メロディーは最初は低くそして徐々にあがり、サビは緊張感のある音階を駆け上り穏やかに突き上げるように書きました。
ピアノ弾き語りに弦の音が加わり、重厚感を増し物語のクライマックスへ、深く切なく大きく盛り上がっていきます。
以上、すべて7曲の演奏が終わりました。
メンバー紹介をしてご挨拶をし、40分のドラマライブを無事に成功に終えることが出来ました。

会場には立ち見の方もいらっしゃるほどたくさんの方が駆けつけてくださり、無事に歌いきり演じきることができました。ウタと同じようにセリフもじっと静かに聴いて受け取ってくださり、舞台からも一体感を感じ取ることができました。

平日のお忙しいなか、そして梅雨があけたばかりの猛暑の中、遠方からもたくさんの方がお越しくださいました。そしてご多忙の中、前回にも増してたくさんの関係者の方が駆けつけてくだいました。そして終演後にはみなさまから、とても嬉しい暖かい言葉をいただき、素晴らしい方たちにお聴きいただけたことにとても感謝、感激しております。
この「ドラマライブ」のカタチを確立し、また追求することで、その他たくさんの可能性をうみだす結果となったこのプロジェクトは、今後はライブ作りと平行し、その他の活動、制作等にも重点をおき、活動していくことになりました。
そして、次回のライブに関しての日程は現在未定ですが、この「ドラマライブ」のカタチをもっと完成形へ近づけるため、これまでより多くの準備期間を設けることにしました。

プロジェクトは1年経ち、この1年で基礎を構築し方向性を確定し、この夏から次の段階へ入りました。心から尊敬し、信頼するチームのみなさんのご指導をしっかり聞いて、そしてしっかりとした意思を持って、応援してくださるみなさんのご期待にもっともっと応えられるように、それ以上のものを作れるように、さらにハードルをあげて、より質の高いウタ、質の高い曲作り、ライブ作りに挑戦していきます。

平日のお忙しい中、会場へ足をお運びいただき本当にありがとうございました。
心より感謝いたします。

次へのステップアップ、次回のライブへご期待ください。

(*なお、都合により演奏曲目は掲載できません。ご了承ください)