2013年6月21日(金)
「Collage vol.1〜嗚呼、薔薇色の人生〜」

俳優とシンガーソングライターが歌でドラマを描く
ミュージカルがいっぱいコレクション!
出演 本間ひとし 大藤史
ゲスト 崎久保よしひろ 古閑三恵
演出 構成 桜木見穂

会場 南青山マンダラ



2013年6月21日(金)南青山マンダラにて。俳優の本間ひとしさんとのライブ、Collageに出演させていただきました。初めての試みでしたが、満席のお客さまの中、第1回目「Collage」は大成功をおさめることができました。雨の中また平日のお忙しい中、会場にお越し下さいましたみなさま。応援メッセージをくださったみなさま。
ご一緒させていただいだ俳優の本間ひとしさん。ゲストでご出演いただいたピアニストの崎久保よしひろさん。女優の古閑三恵さん。演出構成をしてくださった桜木見穂さん。マンダラのスタッフのみなさま。すべてのみなさまへ心より感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

細々ですが20年。TPDから今まで音楽活動を続けて来てよかったと心から思う、とても幸せなライブになりました。このような素晴らしい機会にめぐまれたのも、いつも変わらず応援してくださるファンのみなさまのおかげです。本当にありがとうございました。

「Collage」が開催されることになったきっかけは、去年の夏。
いつも出させいていただいている四谷天窓さんでの弾き語りのライブに、本間ひとしさんがゲストでご出演してくださったことでした。

その時ひとしさんと一緒に歌わせていただいた、昭和の歌謡曲をミュージカル仕立てにしたメドレーはとても評判が高く、たくさんのお客さまから再演希望のお声をいただき、わたしもまたぜひご一緒させていただけたらと思っていました。

そして今から半年前。「俳優とシンガーソングライター。フィールドの違う表現者でライブをつくってみましょう!」と、今回の「Collage」ライブにむけて準備が始まりました。ここ数年自分のライブ活動以外は、作曲者として裏方スタッフに落ち着いていたわたしにとって、夢のようなお話でした。そんなことがわたしにも出来たらどれだけ素敵なことだろう!と心がワクワク弾みました。まだ内容も何も決まってない時から、きっと素敵なライブになるにちがいないと思っていました。

何度も打ち合わせを重ね、演奏曲目が決まると毎日お稽古をしました。本番を丁寧に作ることの大切さ、表現方法、たくさんのことを教わり学びました。演劇界でご活躍されているベテランの諸先輩方とご一緒させていただき、毎日が楽しくあっという間にすぎていきました。そして今まで自分でも気がつかなかった可能性を、次から次へと引き出してくださいました。初めて弾き語りのピアノから離れて歌う楽しさを覚えました。あたたたく丁寧にご指導いただき、わたしは新しい扉をあけ、大きな一歩を踏み出すことができました。 心こめて1曲ずつ、みんなで丁寧に作り上げた「Collage」。いよいよ開演です。
オープニング

舞台にでると満席のお客さまが大きな拍手で迎えてくださいました。
実はわたし、本番直前にとても緊張してしまい、舞台袖でひとしさんやゲストの方の腕をずっと掴んでいました。でも一度舞台に出ると、客席のみなさまがとても温かく迎えてくださり、先ほどのような緊張は忘れ、落ち着いてオープニングから楽しく演奏することができました。

オープニングにはCollage開催のきっかけとなった、昭和の歌謡曲をミュージカル仕立てで。ひとしさんのお芝居と歌、わたしのピアノ弾き語り。アコースティックバージョンで演奏しました。

田舎から東京へでていく青年を、とってもおもしろく楽しくひとしさんが演じられ、わたしは田舎で彼の帰りを待つ恋人役を歌いました。

お気づきになった方もいらっしゃまいますか?
今回とってもすてきな衣装を着させていただきました。ヘアメイクもしていただきまるで花嫁さんのような姿にしていただきました。こんなふうに舞台にださせていただくのはTPD以来かもしれませんね(笑)素敵な演出のもと、とても落ち着いて歌やピアノに集中することが出来ました。
ミュージカルソング

今回はおふたりの素晴らしいゲストにご出演いただきました。まずはお一人目。ミュージシャンでピアニスト、作曲家で音楽監督の崎久保よしひろさんのご登場です。
お稽古の時にもたくさんアドバイスをしてくださり、ライブを作る上で音楽で分からないことはすべて崎久保さんに教えていただきました。

そして今回はメインコーナーのひとつでもあるミュージカルソング全曲のピアノ伴奏をしてくだいました。まさか崎久保さんのピアノで歌わせていただけるなんて感激です。

1曲目はとても有名なミュージカルの曲を演奏しました。去年の夏。このミュージカルを観に行きました。遠く離れた恋人を想い歌う、切なくも壮大なスケールのデュエットソングに涙があふれたのを覚えています。ピアノを離れて歌うこと、こうして俳優のひとしさんとデュエットをさせていただくこともわたしは初めてです。怖がらず堂々と立って歌えるようになるために、お稽古ではミュージカル女優さんが受けるトレーニングと同じレッスンをしていただき、1曲ずづ1フレーズずつイメージを膨らませていきました。
すると魔法にかかったかのように、曲中へ入っていくことが出来るようになりました。
歌の出だしはわたしから。崎久保さんのきれいなピアノのイントロが始まると、目の前の風景が物語の中の景色に変わり、海や空やきれいな満天の星空が見えるようでした。
曲の中に生きている主人公の気持ちと同化して、歌詞が歌詞でなくなり、まるで言葉となってあふれるように歌が出て来たので、曲の中へ自然に入っていくことが出来ました。
たとえ会えなくても。すれ違っても。お互いを信じ強く想い合う二人。
歌い始めはお互い違う方を向いて歌い、間奏ですれ違うステージング。動きをつけることで曲のスケールがさらに立体的に大きくなっていきました。

素晴らしいひとしさんの歌と崎久保さんのピアノと演出で、わたしは何も怖いものがなくなり、ミュージカルの曲を歌う楽しさを知りました。
本来どの曲でも「歌を歌う」ということは、こういうことなのかもしれません。うまく言えないけれど、カラダでその感覚を覚えることができました。
2曲目は去年ひとしさんがご出演されていたミュージカルより演奏しました。
二人は森の中。もうすぐ雨が降ってきそう。どこかへ隠れましょう。

そんなとても素敵な状況を歌ったかわいらしい恋の曲です。ミュージカル女優さんを目指している方はみなさんこの曲を歌いたい!という言われる憧れの曲だそうです。
ですがこの曲、音域も広く音階も複雑で今まで歌ったことのない曲でした。お稽古ではこの曲を一番多く練習したかもしれません。練習するたびにどんどん楽しくなっていく、不思議な魅力を持った楽曲です。
女優トレーニングをしていただけたことで、曲のイントロが始まるとわたしは森の中にいるようなイメージができるようになりました。木と木の間からさす薄暗い日差し。雨が降り始める前の土のにおいや、湿気。大好きな人とこっそり森にいる嬉しさ。まだまだ足りませんがそんなことを感じることが出来ました。お稽古の時より本番の方がより鮮明にイメージすることができました。わたし本番つよいかも。と少し思いました(笑)
この曲の間奏では、ミュージカルのワンシーンを人形劇で再現。人生初のセリフを言いました。不安でお稽古で何度も「こんなのでいいんですか?」と聞きました。ひとしさんたちが「いいのいいの。それがいいの(笑)」とおっしゃっていたのが、本番でよくわかりました。「まあ素敵!」わたしがセリフを言った途端、客席から笑いがおこりました。やっぱりココ。笑うところだったんですね(笑)

でもこの曲が1番楽しかったです。曲の構成が次々に展開していく上に、遊びがありワクワクドキドキしました。またぜひ歌ってみたいです!もっと立体的に歌えるようになっていく気がします。
3曲目はひとしさんが主役で歌われていたミュージカルから選曲。ミュージカルの中では、亡くなった恋人が天国へ向かうときに歌われる感動の名曲です。このミュージカルをみせていただいたとき、感動で涙があふれ席をたてませんでした。
ミュージカルソングの枠を越え、巡り会えた奇跡を歌った心あたたまる壮大なバラード。好きな人に出会い、たとえこの世で別れてもまた必ずどこかで会える。ストレートなメロディと歌詞が、1年半前に天国へ旅立った父への思いと重なりました。
最後はひとしさんと見つめ合い寄り添い歌いました。こうしてご一緒させていただける奇跡、音楽のチカラを感じずにはいられない、歌いながら自分の心に明るい未来を思い描ける、そんな強い力を持った素晴らしい楽曲でした。
あっという間に3曲を歌い終わりました。わたしは女優さんではないので出来ることをひとつひとつ、ワンフレーズずつ丁寧に丁寧に歌っていきました。ベテラン俳優のひとしさんとの初デュエット。こんな大役がわたしにつとまるか最初はとても心配でしたが、あたたたくご指導いただき、客席のみなさまにあたたかく見守もられ、楽しく集中して歌いきることが出来ました。
歌いながら「20年音楽を続けて来てよかった。今とても幸せです。」と心から思いました。新しい世界へ大きく一歩踏み出すことになったミュージカルソングコーナー。このような素晴らしい機会をあたえてくださったこと、心から感謝します。



崎久保よしひろさんのコーナー

続いてはミュージカルソングのピアノ伴奏をしてくださった崎久保よしひろさんの「もしもこの曲がミュージカルだったら?」のコーナーです。

崎久保さんのおしゃべりでは舞台上でもとても自然体で楽しかったです。
80年代のアイドルの曲や、演歌が即興でミュージカルに!とっても楽しくかっこいいピアノ演奏をしてくださいました。
それに合わせて歌うひとしさん。油断をしていたらわたしも歌うことに。客席のみなさまにもご参加いただき、会場が一体となったとても楽しいコーナーでした。



大藤史 弾き語り

崎久保さんのコーナーが終わり、「じゃあ!」と突然ひとり舞台に置き去りにされたわたし。ハイタッチをして舞台袖に帰られたおふたりが残した空気の中ひとり。どう弾き語りをはじめたらいいのかドキドキしました。前にもどこかで似たようなことがあった気がしますが・・・ 「弾き語りします」といつも通りはじめました(笑)マンダラさんで歌わせていただくのは初めて。しっとりしとした大人の雰囲気でとても歌いやすかったです。3曲ほど弾き語りさせていただきました。
今回のライブでは、初めてわたしの弾き語りを聴いてくださる方もたくさんいらっしゃいました。でも気負わずいつも通り丁寧に歌っていきました。みなさんが集中して聴いてくださっているのが分かり、ゆったりと歌詞を大事に演奏することができました。
3曲目の「星屑」では涙を流して聴いてくださった方もいました。ありがとうごさいます。
〜弾き語り演奏曲目〜
・季節を抱きしめて
・ここじゃないどこか(乃木坂46楽曲提供曲)
・星屑(CHANCE楽曲提供曲)



あなたへのラブレター
〜本間ひとしさんと古閑三恵さんのリーディング〜


続いてはお二人目のゲスト、実力派女優の古閑三恵さんのご登場です。ひとしさんと三恵さんによるリーディングのコーナー。稽古場で初めて三恵さんとお会いした時から、大好きになりました。とっても明るく素敵な三恵さん。初めてお会いしたような気がしませんでした。素晴らしい方に出会えたことに感謝します。
リーディングでは、実在するあるお手紙をラジオドラマ仕立てで朗読されました。家族から家族へ交わされた愛の手紙。そこには透き通るような純粋な愛があふれていました。ひとしさんと三恵さんの朗読はさすがに素晴らしく、その落ち着いた雰囲気と臨場感で、会場はたちまち、あたたかい家の中にいるような雰囲気になりました。会場の方がそれぞれいろんな方への思いを重ね合わせ聞かれていたことでしょう。 朗読の中で繰り広げられる日常風景が、まるで目の前で起こっていることのようでした。

崎久保さんのオリジナル曲をBGMに物語は展開。夫から妻へ。妻から夫へ。祖父から孫へ。娘から母へ。亡くなった家族への手紙など。それぞれ年代のちがうお手紙をひとつずつ、声や表現を使い分け読まれ圧巻の朗読でした。こんなに素敵なリーディングを聞いたことがありません。会場では涙を流して聞いてらっしゃる方もたくさんいました。ぜひもう一度聴きたいです。
エンディング

ひとしさんと三恵さんが「あなたへのラブレター」最後のお手紙を読み終えると、暗い照明の中、わたしは最後の曲「さくら」のイントロを弾き歌い始めました。Collageはこの曲を中心に構成されいました。「さくら」はまるで「あなたへのラブレター」の主題歌のようでした。この曲がたくさんの方に愛され感激です。合唱曲として作曲した「さくら」は、Collageではひとしさんと三恵さんが加わってくださり3人で歌いました。俳優さんならではの素晴らしい表現で繰り広げられる深い歌と、わたしの弾き語りが重なり合った「さくら」は、まさに「Collage。交わる」という言葉の意味そのものの曲となりました。感動のエンディングとなり、涙を流して聴いてくださる方もたくさんいらっしゃいました。そして爽やかに最後を締めくくることが出来ました。

あっという間の90分。最後のメンバー紹介では「さくら」の伴奏をBGMにひとしさんがみなさまへご挨拶をされました。心が澄み切り晴れ渡った充実感でラストを迎えることができました。
アンコール

アンコールはひとしさんとふたりでミュージカルソングを歌いました。
この曲はひとしさんが20代の頃、主役で歌われていた思い出の曲。
しゃぼん玉がモチーフとなった、とてもシンプルでかわいらしく爽やかな曲です。夢をのせたしゃぼん玉が空高くどこまでも舞い上がっていくような、可憐なメロディーは心を軽やかにしてくれます。
素敵な照明の中ミラーボールもまわり、とても明るく素敵なアンコールになりました。
最後はふたりでご挨拶をして、ひとしさんにエスコートしていただき舞台袖へと戻りました。
最後までお聴きくださいましたみなさま、本当にありがとうございました。



終わりに

Collageを終え「20年音楽を続けて来てよかった。」心からそう思いました。ひとしさんをはじめ素晴らしい方々と音楽を作れた幸せ、あたたかく最後まで見守ってくださったお客さま、Collageに出会えたこと。すべての奇跡に心から感謝します。

会場に来てくださったみなさまや関係者のみなさまより、身に余る高い評価をいただくことができとても感激しました。また長く応援してくださっているファンの方から「20年応援してきてよかった」と言ってもらえることが出来ました。とても嬉しかったです。

これから先、音楽人生を続ける上でCollageはわたしにとって、とても大きな意味のあるライブとなりました。歌を歌うこと、作曲、ライブを作る意識も大きく変わりました。細々でもさらに高いレベルでの音楽を追究し、さらに安定した歌、演奏を目指しこれからも丁寧に丁寧に音楽作りを続けていきます。


応援してくださったみなさまへ、心から感謝申し上げます。
「Collage.Vo2」もご期待ください。本当に本当にありがとうございました。

大藤史